月刊誌「天穹」

令和二年十月号より

主宰詠

父母を詠むも供養や盆三日

掃苔や望み託されゐしことも

灰となるまで送り火の燠見つむ

仙境に遊ぶ句境や生身魂

素のままの良寛自得赤のまま      屋内修一 

前主宰詠

​衣被つるりと父の齢越ゆ

八丁の一品として衣被

指柔らかに白桃の皮はがす       佐々木建成

風悠

大仏はいつも正面いわし雲

押し込んで来し鰯雲陽を閉ざす     福田龍青

秋薔薇のアーチを潜り庫裡を問ふ 

月の坐や手斧仕立ての床柱       山口美智

この話には乗らぬつもりの扇かな

饒舌にいい塩梅の夕立来る       野間しげる

冷ややかや朝の洗顔他人めく

木槿咲く百の瞳に見られをり        安江利子

副主宰詠

盆路や鎌振る爺の腰手拭

盆提灯昭和の音で伸ばされり      籠田幸鳴

風尚

​サイレンの音に始まる九月来る     野口英二

​原爆忌熱き吉永小百合かな       野尻正雄

​盆僧の好みも加へ厨事         福井まさ子

風韻

乳呑み児の寝息のにほひ天の川     田中国太郎

片目づつ開く目覚めや小鳥来る     藤栄誠治郎

​往診の医者は自転車蕎麦の花      佐藤俊童

風霜

調律師の音作る音秋澄めり       浅野真理

ちちろ鳴くむかし薩軍退きし道     大平政弘

​底紅や谷戸を辿れば陶の里       島田道世    

   

花篝

生身魂もとは級長疎開の児       高野紀子

芭蕉布やさらさら波の音させて     奥野葉子

​豆腐売れ木槿も今日を終ひけり     野末一郎

― 天穹俳句会 Tenkyuhaikukai―

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