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令和四年三月同人句会報
屋内修一主宰 選
天 黄水仙スポーツジムに乳母車 阿部栄子
地 子パンダの生る木ゆらゆら春動く 福井まさ子
人 寒村へ雪を泳ぎて郵便夫 前田勝洋
高得点句
文机は余生の港福は内 屋内修一
待ちきれぬ合否の知らせ葱刻む 青木遵子
スケボーの少年春の風となる 前田勝洋
どの顔も朗らか春の泥つけて 前川尚子
寒肥す眠るいのちに声をかけ 下村恵奈
手相見の紙灯の誘ひ月朧 坂手広生
一礼を藩祖の額へ卒業す 斉藤雅はる
しんなりと「し」の字を描く白子干 大内民雄
壷焼きの煙は海に帰りけり 村井郁子
胸の内見透かすほどの寒の月 益井善清
淡雪や加賀落雁のほのと溶け 岩倉未央
春立つや教師どこへも小走りに 斉藤雅はる
春寒や黄身の片寄るゆでたまご 上村百香
箱膳にのる蕗味噌も信濃なる 久保田雅久
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