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月刊誌「天穹」
令和七年誌十二月号
主宰詠
止り木の話題は真砂女衣被
萩刈つて庭の一隅がらんどう
モジリアニに描かせてみたや貴船菊
すれ違ふ髭はポワロか霧の街
檸檬芳し俳縁深き生口島
屋内修一
前主宰詠
杖ついて句材拾へば秋の声
天高しメニューの隅に成分値
帰宅夢見る施設の媼秋あはれ
ビンゴに沸く誕生日会竹の春
大黒頭巾の百寿媼や敬老日
佐々木建成
風悠
月光に夫の上げたる生簀籠
軍用機の旋回やまぬ大花野
流星や水門に潮さしかかり
伐採と決めたる銀杏もみづりぬ
小春日や順番待ちの精米所
山口美智
副主宰詠
孤高なる太陽の塔秋の風
オカリナの漏るる西部屋秋簾
蟋蟀のハムストリング黒光りこお
籠田幸鳴
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