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アクアモザイク

月刊誌「天穹」
令和六年五月号より

主宰詠

梅が香や花から花へ鳥の嘴

炎立つさまに牡丹の芽のほぐる

馬光り草駒返る都井岬

弾痕の蛤御門余寒なほ

猫の恋眉根を寄する阿修羅像大大寒

            屋内修一 

前主宰詠

初午や助六寿司を昼餉とし

魚は氷に上り句会にニューフェース

白魚の水に透けたる影泳ぐ

​            佐々木建成

風悠

麗かや年に一度のいとこ会

陳列の端に小さき紙雛

            山口美智

副主宰詠

豆撒の大関得手の下手投げ

春浅し香聞く人の白うなじ春春

            籠田幸鳴

回転ドアの新しき風春立ちぬ

句帳にもひとひら挟む梅見かな

三三              前田勝洋

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