アクアモザイク

月刊誌「天穹」
令和四年一月号より

風尚

​秋深し渚に利休色の波      荒木洋子

​吉田山に下宿の日あり月今宵   上田時生

​蟷螂を怒らせ友となる日和    大村 栄

風韻

利酒やカラヤンのごと目を瞑り   藤栄誠治郎

絞り機も親父も昭和新豆腐     久保田雅久

​其の上の青葉の笛や後の月    松本早苗         

風霜

小三治を枕辺に聴く夜長かな    髙野紀子

柿たわわ屋号で廻す訃の知らせ   坂口明子

​アップルのりんごひと欠け文化の日 武雅江    

   

花篝

カラメルの香桂黄葉の森に満つ  奥野葉子      

囮てふさだめを歌ひ籠の鳥    長田蒲公英

​数数の悲鳴に追はれ秋の蛇    小島美佐子